HPに掲載の度に、あっという間に全て売り切れてしまう牙継(げつぎ)材。
その中でも特に貴重な品が、1本限定で入荷しました。
牙継材(あたりつき加工+銀丹)の特徴
こちらの牙継は上下の印部分をよくご覧ください。
通常削れているか、もしくは銀丹が埋め込まれますが、こちらは削ったところに銀丹を埋め込んでいる、過去に見たことのない印材。
私自身もびっくりしたのがこの加工です。
牙継の歴史は古く、当時は腕の良い職人さんも多かったそうです。
想像の域を出ませんが、多分職人さんが遊び心とこだわりを表現したのかもしれません。
印面は11.4ミリ小判と小さめなのに、抜群の存在感を放つのはこういう細部のこだわりです。
牙継材とは
印章の材料としての最高峰は今でも変わらず象牙ですが、それ相応の価格にもなります。
対して、丈夫かつ比較的お手頃に入手できるのが水牛。ただし虫食いなどの心配がなきにしもあらず。
そして牙継材は、それらのメリットのみを上手に組み合わせたハイブリッド材です。
印章の中で一番大切なのは印面であることはいうに及びません。
その最重要箇所を使うほどに写りが良くなっていく上に変化の全くない象牙にし、影響の少ない持ち手の部分を水牛にして価格を抑えております。
不定期で牙継材が入荷する理由
牙継材は長年の使用に耐えうるよう、印面の象牙と本体部分の水牛をボルトで繋いでいます。
非常に特殊な技術を必要とするため、今では作れる職人さんが見つからず、追加生産の目処は立っていません。
そのため新品として入手することは叶わず、国内にある在庫のみとなっています。
鈴印では「デッドストック」と題して、信頼得る印章店様個々に眠っている印材を募っています。
タイミングはそれぞれ適宜ですので、不定期な入荷となっています。
最後に
鈴印デッドストックだからこそ実現した貴重な牙継(あたりつき加工+銀丹)は、1本限定です。
牙継材はコストパフォーマンスの高さから、掲載から時間を待たずに完売となるパターンが非常に多いです。
気になった方は、ぜひお早めに。
牙継(上白)60ミリ丈×11.4ミリ小判あたり+銀丹付の購入はこちらから>
マスターピース・デッドストックとは
【鈴印マスターピース】は、鈴印の長年の歴史に裏付けられた至高の傑作たち。
印章の素材のほとんどは天然材です。
天然であるということは一定でない、つまり品質には大きな個体差があるとも言えます。
個体差を知る例として、こんな話もあります。
最高級のレザーは最初に王室、次にヨーロッパのスーパーブランドに卸されるのはご存知でしょうか?
そして残ったレザーが次に、一般市場に出回るのです。
つまり本当に良いものは、長年の歴史の積み重ねによって流通経路までも決まっています。
逆に言えば、それらを後発として入手することは非常に困難です。
私たち鈴印は長年に渡り、特別に良い素材のみを集めて参りました。
その結果として、優先的に優れた素材が集まるようになりました。
そしてそれらは専用セラーによって、厳重に保管されています。
マスターピース
傑作・名作
【鈴印デッドストック】は、歴史ある店舗様において眠っている希少かつ状態の良い素材のみを厳選し、特別価格にてご提供する新しい試みです。
品質には徹底的にこだわり、信頼関係の元に譲り受けた最高級品のみをセレクトします。
印章店においての素材は、その店のこだわりです。なぜならその店主が惚れ込んで手に入れた特別な品々だからです。
ところが諸事情により、眠ってしまっている宝物のような素材もこの世にはたくさんあります。
そういった全国各地の眠っている宝物に再び光をあて、みなさまに届けることができないか?
つまり良い品と、それを欲するお客様の橋渡しをするのが、鈴印デッドストックです。