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印鑑の彫り直し(改刻)に関してまとめました

ここではお問い合わせの多い「印鑑の彫り直し」について解説していきます。

お客様からはよく「彫り直しに対応してもらえなかった」なんてお話も伺いますが、鈴印では対応することが可能です。
一般的に断られる理由として、リスク回避が考えられます。
と言うのも、彫り直しは作業の途中でのヒビなどリスクが伴います。
鈴印ではこれまで長年の蓄積によってヒビの入る可能性を事前にある程度見極めることができますので、ご依頼の際にお断りする場合もあることあらかじめご了承ください。

またそもそも彫り直しできる材料とできない材料があるため、その際に金額と合わせてご紹介します。

 

彫り直しができない材料

まずは彫り直しができない材料と、その理由をご説明します。

プラスチック

三文判としてタワーなどで販売している、白っぽい既成認印のほとんどがプラスチックです。
プラスチックはそもそも印章としては非常に弱く、彫り直しはできません。
厳密にはできないことはないですが、彫刻料の方が高くなってしまいます。
要するに、既製品なら彫り直すより新たに買ったほうがいいです。

 

柘植などの木材

柘植などの木材は、使用するたびに朱肉の油が染み込んでいくため、もろく弱くなっています。
油で柔らかくなった木材は、彫刻の際に刃物が埋まってしまうので、物理的に彫り直しができません。

 

彫り直しのできる材料と価格

価格は、お名前かお苗字などの文字数によって変動します。

水牛

(税別)
【姓or名】10,000円
【フルネーム】17,000円
【法人印】39,000円

黒水牛・白水牛問わず。
水牛は爪と同じタンパク質で朱肉の油の影響を大きく受けませんので、彫り直しは可能です。
ただし極端に古い材料や劣化の激しい場合は、割れる恐れからお受けできない場合もございます。

 

象牙

(税別)
【姓or名】17,000円
【フルネーム】27,000円
【法人印】65,000円

象牙は骨と同じカルシウムなので朱肉の影響を受けませんから、彫り直しは可能です。
ただし極端に古かったり低品質だったり劣化が激しい場合は、割れる恐れからお受けできない場合もございます。

 

石材(メノウ・水晶・ラピス等)

(税別)
【姓or名】21,000円
【フルネーム】31,000円
【法人印】60,000円
※翡翠は別途お見積りとさせていただきます

水晶やメノウや虎目、またヒスイなどの石材は彫り直しが可能です。
価格に幅があるのはヒスイがとにかく硬くその分高いためです。

石材は水牛や象牙に比べて劣化が少ないので彫り直せる場合は多いですが、そもそも割れていることも多く、お受けできるかは見せていただいてからになります。

 

チタン

(税別)
【姓or名】13,000円
【フルネーム】23,000円
【法人印】58,000円

意外なところではチタンも彫り直しができます。
こちらは素材自体がかなり頑丈なので、かなり高い確率で彫り直しが可能です。

 

最後に

大前提としまして、鈴印で取り扱っている材料であれば、プラスチックや柘植でなければ、ほとんど彫り直しが可能です。
問題は、それ以外の材料です。

同じ黒水牛と銘打っていても同じ象牙とうたっていても、その素材の良し悪しはみなさんの想像以上に差があります。
そのためお持ち込みになられた場合、どのランクのどんな状態かを見極める必要があり、それを見誤るとヒビなどが入ってしまう恐れがあります。
ヒビなどに関してはこちらのブログを参考にしてみてください。

 

 

また実際に彫り直しができるかどうかは、以上の理由により一度お預かりしてからになりますので、あらかじめご了承下さい。

お問い合わせはこちらから

 

鈴印では大前提として、できるだけ彫り直してお使いいただきたいと考えています。
ご先祖様の形見の印章を彫り直して実印などとしてご活用されるのであれば、押す時に力を貸してくれるような気がしますし、守ってくれるような気もしますからね。
実印は人生の大きな決断の時に使いますから、それが気持ちの拠りどころになるのが一番です。
私たちはその想いを形にできるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。