印鑑の材料として、象牙、水牛(黒水牛・白水牛)、エブリナ、柘植などが代表的ですが、これらは成分により特性が異なります。用途や使用頻度に応じて素材を選ぶことをお勧めします。
※印材については「印材とコレクション」で詳しくご紹介しています。パワーストーンも印材として扱っております。
印材・特長 | 長所 | 短所 | 成分・強度 |
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象牙 | 長年使用しても、何ら狂いが生じない 朱肉ののりが良いため印影が鮮明 |
- | カルシウム質 強度:★★★★★ |
水牛 | ねばりがある 耐久性にすぐれている |
材料乾燥時に芯の部分が若干へこむ 保存状態が悪いと虫食いがある |
タンパク質 強度:★★★ |
エブリナ | 人工材のため印面の自然変化がない 朱肉ののりが良い |
衝撃にもろい面がある ねばりにやや欠ける |
ソフトセラミック 強度:★★ |
柘植 | 手触りがソフト 細工がしやすい |
耐久性に劣る 朱肉の影響で材質がもろくなる |
木(つげ科) 強度:★ |
現在アフリカ象はアフリカ大陸の約36カ国にわたり、約580,000頭が生息しています。南部アフリカのボツワナ・ナミビア・ジンバブエの3カ国では、自然環境保護のもと年々増加しています。皆様よくご存知のワシントン条約(野生生物の保護条約)で約10年間象牙の輸入が禁止されておりましたが、関係者のご努力で数年前に輸入が解禁になりました。
ワシントン条約の締結以降、象牙の印鑑は作れないと思っている皆さんが多いようですがこれは誤解です。現在「種の保存法」が施行されており、適正に輸入された象牙から製造された象牙印材には、政府公認の認定シールが添付されております。象牙の印鑑を注文する時は、印章店に正規流通品があるかどうか確認すること。できあがった印鑑に象牙認定シールが付いてくれば安心です。
1) 摩滅が少なく丈夫であり、水牛材に比べて数倍の耐久性がある。
2) 印影が鮮明である。
3) 干割れや虫食いがない。
4) 永く使用するほど朱肉の色と調和して美しさまた艶を増す
5) 芯の凹みがない
中心層 | 象牙組織の綿密さ・均一さ・全体の色艶などの最高の部分。1本の象牙より少量しか採れません。 | |
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中皮層 | 多少のきめの粗さはありますが、印材として十分に使用可能です。 | |
外皮層 | きめの粗さが目立ち、組織の硬い部分と柔らかい部分が混在しているので、気温の変化でヒビが入る恐れがある為、印材としては不適かと思われます。 |
お客様が持ち込まれた材料の場合、その材料の状況によりまして、彫刻の際にヒビが入る可能性がございます。その場合、当社において一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。