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ハンコを押した時に想いが伝わる?

  1. 鈴印と人
  2. 268 view

今日はお客様の言葉です。

実印を作る時は、当然実印を押す機会が目の前に迫っているからなんですが、お客様の中にはその時の様子をわざわざお伝えにいらして頂けるかたもいらっしゃいます。

我々からしますと、ホント仕事冥利に尽きる瞬間ですね!

そんな出来事をご紹介したいと思います。

 

 

ハンコを押した時に想いが伝わった気がした

今回実印を押されたのは家の契約だったそうです。

その方はどちらかと言えば寡黙な職人さんのようなタイプの方でした。

逆に奥様は社交的な方です。

まあそんな感じで私が言うのもなんですが、役割分担がしっかりできてるんだな〜なんて思ってたんですね。

なので当然実印を購入される際も、奥様が主導で商品の選定が進み、最後はご主人が決断する

そんな流れでした。

 

そしてそれから少し経った後、ご主人が一人でいらっしゃいました。

そしてこんなお話をして下さいました。

 

「おかげさまで無事家の契約が成立しました。いや私もね、あまり話すのが得意じゃなくて、でもその分妻がそういった事は得意ですから。

だから恥ずかしながら普段はそういった交渉ごとは全て妻に任せてしまうんですけど・・・

でもありがたい事に、最後の決断は必ず私に委ねてくれるんですよ。

今回の家の契約もそうでした。

やはり物が物ですからね。そこには強い想いがあるのも事実です。

ただどうしても口べたなんで、うまくその想いを伝えられないんです。

いつもそうなんですけど、それまでは何かあってもいい。自分が全て関わらなくてもいい。でも最後の契約の瞬間は全部ひっくるめて腹くくって私が決断しなきゃならないと思ってます。

そしていざ契約の時になって大きな想いを持って腹くくって、鈴木さんに彫って頂いた実印を思い切って押したら、その想いが言葉にしなくてもみんなに伝わった気がしたんです。

だから押した後、不思議ととっても清々しい気分になりました。

今日はその想いを伝えたくて来ました。」

 

 

捺印とは決断の意思表示です

もしかすると普段何気なく押してるハンコかもしれません。

でもそこには全て「認めた」という意思表示の意味があります。

そして一度決断し認めたら必ずその責任が発生します。

 

そして今回のお話を伺って思った事は、捺印の時のその方の想いはきっと所作となって現れ、それがその場にいるみなさんに伝わるのでしょう。

ハンコを、しかも実印を押す機会は人生の中でそう多くはありません。

でもその一回はあなたの人生の中でも最も大きな決断の証明の時です。

そう何度も訪れる機会じゃありません。だからこそその瞬間は、ありったけの想いをこめて押して頂きたい。

そこがあなたの人生で最も大切な一瞬なのですから。

 

捺印

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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