象牙国内取引禁止?の報道を受けて

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先日新聞その他の報道で、センセーショナルなタイトルが目に飛び込んできました。

象牙国内取引を禁止

 

多くの紙面を割いて報道されてましたので、目にされた方も多いのではないでしょうか?

その影響もあってか、鈴印には大きく2つに分かれるお客様が増えました。

1つは「象牙が今後手に入りにくくなるから買いに来ました」

1つは「象牙を持ってるんですが、他のに変えたいので買いに来ました」

 

店頭ではなるべく分かりやすく皆さんにお伝えしてきたつもりですが、ご心配なさるお声も各方面からいただきましたので、改めて私の知っている事実を示しておきたいと思います。

 

 

象牙の日本国内取引の全面停止ではありません

まず誤解のないように書いておきますが、今回の決議で象牙の日本国内取引の全面停止ではありません。

むしろ今までと何ら変わりません。

 

今回の決議の目的は、アフリカ象を密猟から守ることです。

象牙の密猟が増え、それを撲滅するために象牙の取引自体を停止しようという決議でした。

ただし象を密猟から守るのが目的のため、全面停止ではなく上記のリンクにもありますように

 決議は各国に対し「密猟または違法取引につながる国内市場」を閉鎖するために必要な法的措置を取るよう留意している。

となっています。

そんな中、日本の立場は以下のようになります。

日本政府は、国内市場に出回る象牙は条約による規制以前に輸入されたものが多く、入手経緯が報告されるなど「適切に管理」されているため、採択の影響はないとの見方だ。

ちなみに規制以前というのは、こちらにあるように1989年の規制になります。

現在は象牙の輸入は行われておりません。

 

つまり今回の決議は、1989年以前に取引された象牙の流通を禁止する議論なので、そもそもそれがアフリカ象を密猟から守ることになるのか?という疑問は残ります。

 

 

「日本国内市場は適切に管理されている」の根拠

再度リンクを転用しますと、こんな風に書かれています。

日本政府は、国内市場に出回る象牙は条約による規制以前に輸入されたものが多く、入手経緯が報告されるなど「適切に管理」されているため、採択の影響はないとの見方だ。

ではどのようにして「適切に管理」されているかの、根拠を以下に申し上げます。

 

まず私たちのように象牙の正規取扱店は、経済産業省に特定国際種事業者として登録します。

特定国際種事業者

そして経済産業省のガイドラインに基づき、基本台帳というものを作成し保管し、提出致します。

それにより、いつ・どこから・どんな象牙を仕入れたか、またいつ・どんな象牙を販売したかを記載します。

 

また販売する際は、正規品を証明するシールを添付します。

象牙シール

これは、正規ルートを通って輸入された象牙が細分されるにあたって、それぞれ1枚づつ添付されるシールです。そしてそれぞれが販売する際に1本につき1枚づつ添付し、正規品であることを証明をします。

いわゆるシリアルナンバーのような物ですね。

 

以上の流れにより象牙を取り扱う事業者の流通の流れが分かりますし、1本1本正規品である証明にもなっているのです。

 

 

象牙取引停止に反対しているのは日本だけではない

今回対象となっている象牙は、アフリカ産のアフリカ象です。

そしてこちらの記事では、アフリカのケニア代表が以下のように語っています。

「日本にも国内市場の閉鎖を検討するよう呼びかけたい」

要するにケニアは象牙の取引停止に賛成なんです。

しかし同じアフリカでも地域によって考えは違うようです。

 

根拠はこちら

つまりEUや、またアフリカ南部のこれまで象牙の取引で生計を成り立たせてきた地域は、停止に反対しています。

同じアフリカなのに意見が真逆なのは、その背景にそれぞれの思惑が絡んでるからに他なりません。

 

これは輸入禁止以降ずっと言われていることなんですが、象牙のいる地域の人は自然死したり駆逐された象牙を輸出したがっています。

逆に必要のない地域の人は、象牙の取り扱いに反対します。

参考文献

 

本当の問題は、アジア・アフリカにある無規制の市場が違法象牙を消費していることであり、「合法的取引の禁止は違法行為をかえって助長する」ことが懸念される。ゾウは非常に深刻な農作物食害や人身事故を起こすため、身の回りからいなくなってほしい有害動物であり、密猟は歓迎される。また、経済的余裕のない中では、わずかな収入が得られるならば、違法行為に加担することも起こりやすくなる。予防原則を持ち出して合法的取引を認めることのリスクだけを強調することは、合法的取引を認めないことによるリスクを無視した予防原則の誤用と言える。

上記リンクより引用

 

 

まとめ

私たちはこれまで、お客様が長く安心して使える一番の材料として、象牙を提案して参りました。

需要と供給というごく自然な流れによって成り立ってきたこともそうですが、日本古来からの命を大切にする精神にも通じるものだからです。

魚を無駄にしないように骨まで調理して食す。

同じように、象牙も大切な命だから大切に一生お使いください、と。

 

だから私たちはその姿勢を、これからも変えることはありません。

店頭のみならず、ネット販売もこれまでと変わらず継続致します。

世の中のその時々の声に左右されることなく、長年培ってきた信頼と実績を柱に、これまで同様最良の逸品を大切にしていきたいと思います。

 

今は様々な情報が氾濫して、ショッキングなことが真実のように広まってしまう傾向もあります。

それも仕方のないことです。1つの事象には様々な理由がありますから。

だからこそ私たちはその中で正しい情報を、整理してお伝えする義務があります。

 

みなさんはぜひ、正しい情報を集めた上で、自分は何を選択するか?

それを個々人で吟味見した上、それぞれにご判断していただけたらと思います。

そのための情報提供をするのが私たちの役目です。

鈴印

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜 鈴木延之 代表取締役:株式会社鈴印 1974年生まれ。 A型Rh(+) 1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。 ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・ だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡ 一級印章彫刻技能士 宇都宮印章業組合 組合長 栃木県印章業組合連合会 会長 公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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1974年生まれ。 A型Rh(+) 1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、はんこ(印章)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。 ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・ だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

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