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実印を作るときは責任者になるとき

実印を作る時ってどんな時?
多くは車の購入だったり家や土地などの、高額商品を買う時だったりします。
じゃあなぜ、高額商品を買うときは実印が必要なのか?
そんな印鑑の本質的なお話をしたいと思います。

 

印鑑を捺すことは意思の担保です

「担保」ちょっと難しい言葉です。
なのでまずはそこから。

担保っていろんな意味があるんですね。
ちなみに一般的には「お金を返せなくなった場合に、代わりに渡すもの」の意味で使われることが多いですかね?
ドラマとか漫画にも「担保を出せ」なんて使われています。
でもここでいう担保はちょっと違います。

ちなみに担保を調べると、このようになっています。

たん‐ぽ【担保】
1 将来生じるかもしれない不利益に対して、それを補うことを保証すること、または保証するもの。抵当。「土地を担保に入れる」
2 債務者が債務を履行しない場合に備えて債権者に提供され、債権の弁済を確保する手段となるもの。物的担保と人的担保とがある。
3 (特に、物品などの形(かた)を取らないで)その事を保証するもの。「消費者保護実現の担保はない」「法律によって担保する」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

ここでは3の意味。

「担保=保証するもの」

これですね。
印鑑を捺すこと=意思の担保
つまり

印鑑を捺すこと=自分の意思を保証するもの

ってことになります。

高額な商品を買うってことは、大きな契約になります。
だからお店側からすると、お客さんが突然いらなくなって「やっぱやめた」言われちゃうと困りますよね?

お店
言ってましたよね?
お客さん
いや、覚えてない

って言われても、証明するものがないとご破算になってしまいます。
ってなると困るので、意思の担保として契約書に印鑑を捺すんですね。

 

すごく極端な例を出すと、例えば飲食店さんの予約。
よくドタキャンで困るなんて話も耳にしますけど、契約書に実印を捺して印鑑証明書を添付してもらえれば防げます。
まあ現実的には、それじゃ面倒くさくて予約しなくなっちゃうって別の問題が出てきてはしまうんですけど、捺印の意味がなんとなく伝わるかと思います。

 

実印を作るときは責任者になるとき

まずは実印を捺す意味をご紹介しました。
ここからが本題です。

なぜあなたが実印を捺すことになったのか?
逆に、なぜ今まで実印を持つ必要がなかったのか?
理由は簡単です。
まだ責任者になっていなかったから。

それまでは親御さんの傘下にいたから、高額な商品は全て親御さんが支払っていた。
でもあなたが実印を要求されたのであれば、それはあなたが責任者になった証です。
あなたの意思で、あなたの責任で、高額な取引ができるようになったから。
そこは年齢的な問題や、収入面や立場やこれまでの実績など、様々な条件をクリアしないと辿り着けない場所です。
いくらあのバイクが欲しくても、金融機関から買うことを許されなければ、実印を捺すことさえできないんです。
それらを全てクリアしてようやく、実印を捺す権利を持つことができます。
表面上は見えない部分が多いかもしれませんけど、実印を要求されるということは、あなたが社会的に認められた証でもあります。
だから

実印を作るときは責任者になるとき

なんですね。

 

捺印には責任が伴う

私もそうでしたけど、最初に実印を捺すまでって、その意味がよく分からないんですよ。
お店の人に急に「実印と印鑑証明書をご用意ください」なんて言われて、「えーなんで?めんどくさいな」って程度です。
だけどいざ契約の席に向かうと、驚くような金額の契約書を目にします。
そこに自分の名前を書き、最後に実印を捺す瞬間の覚悟と緊張感は、いまだに慣れませんね。
なぜって、これはきっと、自分が責任を負うプレッシャーを感じるからなんでしょうね。

責任は選ばれしものしか負うことができません。
私がいつも思うのは、責任者って車の運転手に似ているなと。
助手席ではヘタクソだとか遠回りだとか色々気付くけど、いざ自分がハンドルを握ると最初は分からなくなっちゃうことも多々。
小さいミスなんて別にどうってことないですけど、限界を超えてスピードを出し過ぎて大事故になったら大変です。
捺印も一緒で、保証人なんて大事故と一緒ですからね。
過信は禁物です。
慣れていないからって油断も禁物です。
捺印の瞬間は一瞬ですけど、その責任はその後ずっと続きますから、ぜひ慎重にご決断してください。

 

最後に

店頭で完成した実印をお渡しする際、非常に感慨深い表情をされる方が多いんです。
その際にみなさんが共通しておっしゃる言葉があります。

「ようやくここまできたか」

誰もが簡単にその立場に立てているわけじゃないんですよね。
車やバイクの購入が機でも、結婚が機でも、家の購入が機でも、法人設立が機でも、色々乗り越えてそこに辿り着かれています。
それら全てを乗り越えて、ようやく実印を作ることになった。

最後に私の中で、強烈に印象に残った言葉をお伝えします。

 

「私にとって実印を作れたことは、ここまで来たという印(しるし)です。」