成人式を迎える皆さまおめでとうございます!
今年は残念ながらコロナ禍の影響で、成人式の中止や延期などが出てきているようですね。
ちなみに私は成人式にはあまりこだわりがなく、ってのは表向きの理由で、密かに二浪めだったため、なんとなく後ろめたさがあって参加しなかっただけなんですけど。
何が言いたいかって、成人式には出ても出なくてもその後に人生に大きな差はないってことです。
逆に成人を迎えるにあたって最も変わるのは責任。
それまで親の許可がないとできなかった大きな金額を伴う契約を、今度は自分の意思でできるようになります。
つまり良くも悪くも成人を境に、全ての決断の責任を負うようになるってことです。
そして契約に欠かせないのが実印です。
日本の契約にはなぜ実印が必要なのか?
実印を捺す時、それはあなたの人生を左右するほどの大きな決断を迫られる時です。
ちなみに実印を捺す場面は、車や家や土地などの高額商品を購入する際になります。
昨今メディアでハンコは不要なんて言葉が飛び交っていますが、それは100円ショップで買えるような簡単な三文判の話であって、実印とは異なります。
その違いは印鑑登録の有無になります。
ではまず日本の契約の仕組みと印鑑登録についてご説明しますね。
ちょっとややこしい部分もありますが、あなたの権利を守ることにもなりますので、ぜひご一読ください。
日本においての契約は、お互い契約書に実印を捺し、その捺した実印の印鑑証明書を添付して初めて成立します。
これは1対1の契約(言い換えると約束の方が分かりやすいでしょうか?)は、どちらかが言った言わないになると困りますよね?
そのため第三者が必要になりますが、その第三者が公的機関である役所が行っているんです。
それが印鑑証明書になります。
印鑑証明書を発行してもらうには、まずあなたが役所で印鑑を登録し、実印を作成する必要があります。
登録する際には、本人であることを確認できる書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード(個人番号カード)、顔写真付き住民基本台帳カード、特別永住者証明書、在留カード、健康保険証など)を持って、あなたの住民基本台帳がある役所に行きます。
ちょっと勘違いされやすいのですが、自分で「実印」だと思っているのが実印ではなく、役所に印鑑登録した印章が実印になります。
そして印鑑登録と当時に印鑑カードが発行され、印鑑カードを使ってプリントするのが印鑑証明書ですね。
ちなみに最近ではマイナンバーカードがあればコンビニなどでも取得できる印鑑証明書ですが、もしなくても役所に行けば取得することができます。
このようにちょっと面倒を伴う複数の登録を行うことで、契約の際のあなたの意思を証明する仕組みが日本の契約になります。
よくサインじゃダメなのか?って意見もありますが、サイン契約には第三者として公証のサインをする公証人が必要なんですけど、日本には約500人ほどしかいないため、圧倒的に数が足りず契約が滞ってしまうんですね。
上記のことから分かるのは、日本で本人であることの証明を確定するには、今も実印と印鑑証明書以外には手段がないんですね。
そのために日本の契約においては、実印が必要になるんです。
なぜ実印は成人の際に、親から子へ送られてきたのか
みなさんはどうだったでしょうか?
実印は自分で購入されました?それとも親御さんからプレゼントされましたか?
ちなみに鈴印には印鑑を大切に思われている方が多いせいか、親御様からもらったんでお子様に贈られるって方が多数です。
その際に色々と教えていただいたんですね。
するとある傾向が見えてきたことが分かりました。
実印をなぜお子様に贈るのか?一言でまとめるなら、お守りです。
契約は千差万別。
自分の望む欲しいものを購入する契約だけでなく、予想もしていなかった保証人などの望まない契約などもあります。
望む契約だって、もしかすると払いきれなくなってしまう場合だって考えられます。
望まない契約なら尚のこと、1つの捺印で人生が180°変わってしまいます。
だから捺印は慎重に行う必要があるんです。
捺印=決断。
そのため決断の際のお守りとして、捺しにくいほどの立派な実印をお子様にプレゼントされていたんです。
それを学んでから私たちは、親から子へ贈られる際には以下のメッセージをお渡ししています。
ご存知でしょうか?
実印は親から子への贈り物です。
なぜなら親御様からプレゼントされた実印は、押す時必ず送り主の顔が浮かぶからです。
実印を押す瞬間は人生の中で、最も大きな節目です。
その一生忘れられない大切な一瞬から、豊かな人生がはじまります。
しかし一方で保証人のような誤った捺印をしてしまうと、真逆の運命を辿ってしまいます。
つまり、実印を押すという行為は、その後の人生を決めるほどの重要なタイミングでもあるのです。
実印は親から子への贈り物。
その言葉に隠された本当の意味は、親から子への最上の愛です。
ある方はこのようにおっしゃいました。
「私は実印を贈る際、3つの想いを込めました。責任、自覚、そして親の愛です。いつまで経っても子供は子供です。心配なんです。でもいつまでもついている訳にはいきません。だから大切な子供たちの人生を守るために、私は実印を贈りました。」
この贈り物には、そんな親御様の大きな愛が込められています。
この世で一番大切なあなたのために。
最後に
成人になること、それは全ての責任を持つことです。
それまではひっそりと、時には口うるさく親御さんが守ってくれていました。
でもこれからは違います。
自由と引き換えにお金や人生においての大切なことを全て、ご自身で決断する責任が発生します。
迷うことも多いと思います。
でもそんな時はぜひ、実印を見ながらいただいた親御様の顔を思い浮かべてみてください。
それでも答えが出なかったら、もう直接電話しちゃってください。
必ずあなたの人生にとって、最適な回答がいただけるはずです。
なぜなら実印をプレゼントする人は、あなたの人生を一番大切に考えてくれている人ですから。