今回の印材は私自身初めて見ましたし、Webなどで検索しても同じものは見当たらない貴重なお品となっています。
HPに掲載の度に、あっという間に全て売り切れてしまう牙継(げつぎ)材。
これまでは寸胴と呼ばれるストレート材のみでしたが、今回ご紹介するのは「天丸」と呼ばれる法人印です。
こちらの商品も、埼玉県印章業組合連合会様を通じて、売上の一部を赤十字を通して能登半島震災復興募金に送られます。
牙継材(天丸鞘付)の特徴
見てください。
この象牙と黒水牛の見事な調和。
持ち手部分と鞘は黒水牛で、印面と上下の印が象牙になっています。
私自身、ファッションは全身黒で裾から白Tをチラ見せするスタイルが大好きですが、それを彷彿とさせるカラーリングとなっていて一目惚れして購入した商品でした。
本体に黒水牛を使用することで全体のコストを抑えつつ、印章で最も大切な印面は象牙にすることで耐久性に優れます。
つまり、見た目だけのおしゃれ感だけでなく、機能としても最高の商品となっています。
牙継材とは
印章の材料としての最高峰は今でも変わらず象牙ですが、それ相応の価格にもなります。
対して、丈夫かつ比較的お手頃に入手できるのが水牛ですが、虫食いなどの心配がなきにしもあらず。
そして牙継材は、それらのメリットのみを上手に組み合わせたハイブリッド材です。
印章の中で一番大切なのは印面は、使うほどに写りが良くなっていく上に変化のない象牙、そして持ち手の部分を水牛にして価格を抑えております。
牙継材は長年の使用に耐えうるよう、印面の象牙と本体部分の水牛をボルトで繋いでいます。
非常に特殊な技術を必要とするため、新たに作ることは可能ですが、象牙よりも高くなってしまいます。
そのため新品として入手することは現実的ではなく、国内にある在庫のみとなっています。
お値引きの理由
今回の商品に関しては非常に悩みました。
なぜから本当に数が少ないからです。
一方で、以下の理由もあって、特別価格とさせていただきます。
- デッドストック価格で入手することができたから
- サイズが法人印としてはやや小ぶりな、16.5㎜と15㎜しかないため
サイズに関して補足しますと、通常の印材は上記のサイズでも同価格になっています。
また鈴印では明確な印影の差別化のため、銀行印は16.5㎜を使用しています。
実際のイメージは動画をご覧ください。
最後に
このように非常に魅力的な印材です。
法人の品格をそのままに、目を引くのに落ち着きのあるデザインはまさに他に類を見ません。
もちろん実印としてもご使用いただけますが、銀行印としてオススメしたい一品です。
在庫数は16.5㎜が1本、15㎜が2本と非常に希少となっています。
気になった方は、ぜひお早めに。
マスターピース
マスターピースとは、鈴印の長年の歴史に裏付けられた至高の傑作たち。
印章素材のほとんどは天然材です。
工業製品と異なり天然材は品質が一定ではないため、それぞれに大きな個体差があります。
個体差を知る例として、こんな話もあります。
最高級の天然皮革は最初に王室、次にヨーロッパのスーパーブランドに卸されます。
そして残ったレザーが最後に一般市場に出回ります。
本当に良い天然素材は長年の歴史によって流通経路までも決まっており、それらを後発として入手することは非常に困難です。
私たち鈴印は創業より、特別に良い素材のみを集めて参りました。
結果として、優先的に優れた素材が集まるようになっています。
またそれらは全て、専用セラーによって厳重に保管されています。
マスターピース:傑作・名作
マスターピース
傑作・名作
Wikipediaより
デッドストックとは
デッドストックは、歴史ある店舗様において眠っている希少かつ状態の良い素材のみを厳選し、特別価格にてご提供する新しい試みです。
品質には徹底的にこだわり、信頼関係の元に譲り受けた最高級品のみをセレクトします。
印章店においての素材は、その店のこだわりです。
なぜならその店主が惚れ込んで手に入れた特別なアイテムだから。
ところが眠ってしまっている宝物のような素材もこの世にはたくさんあります。
そういった全国各地に眠っている宝物に再び光をあて、みなさまに届けることができないか?
良い品と、それを欲するお客様の橋渡しをするのが、デッドストックです。