どんなモノにも素材の善し悪しがあります。
そして我々はプロである以上、商品の善し悪しをきちんとお伝えする義務があります。
ハンコってなんかよく分からない?って方が多いので、その理由をお伝えするのがプロであるワタクシの使命と感じております。
だって他に伝える人あんまいないし♡
良い材料は寝かす期間が長いんです
「ハンコなんてどれでも一緒じゃね?」まあよく聞きますね〜
でも実は、長く使うほどに差が出るのが、素材と価格の違いです。
ハンコは長く使いますからね。
今回は天然材に限ってお話しますが、例えば柘植・水牛・象牙という天然材が一般的です。
単純に価格で見ても柘植→水牛→象牙の順に高価になっていくんですが、それは単純に丈夫さの違いです。
その違いは今回は置いておいて、それぞれの素材での価格の違いをご説明したいと思います。
例えばネット等で、もの凄く安いハンコを見かけるかもしれません。
それには素材の違いも大きな理由の1つです。
例えば柘植などに代表される木材。
これは寝かせた期間の長い材料ほど高価になります。
長く保管するワケですから、当然希少価値も高いですし、保管するための費用も発生しますから。
ではなぜ長く保管した材料の方が良いのか?
それは、変化が少ないからです!
要するに、切ったばかりの木は水分を多く含んでおりますから、その水分が抜ける時に素材が変形します。
だから長く寝かせれば寝かせるほど乾燥して、固く丈夫で変形しない材料になります。
これって確か建築に使われる木材も同じ理由ですよね?
水牛も一緒です。
芯の部分が時間の経過と共に凹みます。
つまり長時間寝かせて芯を凹ませきってから印材にすれば、歪みもあまり出ないんです。
象牙も最高級品ほど、寝かせた時間が長いのは同じです。
ただそもそも象牙の場合は時間の経過により外的変化は、色くらいで他にはほとんどありません。
ただし厳密にはやはり水分が抜ける分、より固くなります。
ちなみに鈴印で扱う象牙材は、とにかく固いです。
本当たまにお客様持ち込みの材料を彫ると、ここまで固さが違うか!と驚くほどです。
そして固い材料ほど彫刻は大変で難しいですが、ひとたび完成すれば写りも耐久性も別格です。
まとめ
ただ単に「最高級柘植材」「最高級水牛材」「最高級品本象牙」って言っても、何が最高級なのか分かりませんよね?
ハンコの場合は寝かせた時間が長く、使っていてより変化が少ないとご理解いただければ間違いないです。
短期間に切り替える品なら別ですが、一生使うのが実印です。
長く安心して使えるとなると、やはり良いモノを置いて他にはないんですよね。
安心して使えるとは、いつまでも綺麗に捺印できるってコトです。
やはり綺麗に捺印できるって気持ちがいいですし、そしてなによりあなたの価値が高まりますからね。