拓殖(つげ)の印は水にも弱い

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先日この辺りで猛威を振るった台風19号。
まだ復旧できない店舗などもあり、少しでも早い回復をお祈り致します。

これまで何度か申し上げている通り、この辺りで水災ってほとんどありませんでした。
そのため私自身備えの意識も低かったですし、知識もあまりありませんでした。
そして印章についても初めての事例を知りました。

拓殖は水にも弱い

ご近所のお客様がご来店。
まだこの辺りで台風の話は時候の挨拶。「どうでした?」から会話が始まります。
聞けば残念なことに今回被災され、今はその諸々の手続きに追われていらっしゃるそう。

「水没して膨張しちゃって、作り直しをお願いします」

恥ずかしながら私自身初めて聞く事例で、一瞬戸惑いました。
でも確かに拓殖などの木材は膨張します。
温度での変化もありますし、朱肉による膨張もあります。
木ですから、水に染みることで当然膨らみます。

では実際に数値で確認すると、作った際は18㎜の会社の代表者印。
これが水没により約20㎜。つまり直径で約2㎜も膨らんでるんですね。
さすがにここまで違うと銀行でも「違う印」となってしまいます。

この方は他にも水牛や象牙でも作られていました。
伺うとやはり、それらは問題なかったそうです。

最後に

なんだかんだで法人印として数が多く流通しているのは拓殖です。
それらは火災はもちろんのこと、水災でもダメになってしまいます。
ちなみに水によって膨張した印は、乾燥させても元には戻らないそうです。
つまり登録印として使い続けることも、再利用することもできないということになります。

それらのことを鑑みて、念のために印章は、高い場所に移しておいた方が良さそうですね。

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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