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印鑑の保管方法は素材によって異なります

印章の材料は、天然材から人工材まで種類が様々。
みなさんそれぞれどんな感じで保管していますか?
多分、全部一緒に、例えば引き出しの中とか金庫の中とか、同じような環境が多いんじゃないでしょうか。
でも厳密に言うと、素材が違うということは極端に言ってしまえば、冷蔵庫と冷凍庫くらい保管方法が違います。

印材の種類によって保管方法が異なります

印材の種類は、多種多様です。
その中でもここでは人気の高い「木材・ツノ牛・チタン・象牙」の4素材に分けて、ご紹介していきたいと思います。

 

木材

木材の種類は、柘植や彩樺などがありますが、どれも同じと考えていただいて問題ありません。
まず結論から申し上げます。

【柘植の保管方法】
朱肉を綺麗に落としてからケースに入れて保管しておいてください。

柘植って印材の中では、最もデリケートなんです。
木製ですから、油に弱い。
そして印章には欠かせない朱肉が悪さをします。

朱肉に含まれる油が印面から印材本体染み込み、材料を柔らかくしてしまう傾向があります。
長年使っていると枠が欠けやすくなったり摩滅したりする恐れがあるためです。
極端な例を挙げますと、「ハンコを捺すのが仕事」と言われる人の場合、柘植ですと約1年で摩滅するか、枠が欠けることになります。
毎日付ける油が徐々に浸透し、毎回ギューって捺し、徐々に摩滅して写らなくなるので余計に力を入れるためですね。

そんなことにならないようにするためには、使用後に朱肉を拭き取ってください。
性質上、油分の浸透は防げませんが、劣化の速度を遅らせることにつながります。
しかも実印などで回数が少ない場合は、それだけで大きく耐久年数を変えることが出来ます。

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ツノ材

ツノ材の種類は黒水牛や牛角がありますが、同じと考えていただいて問題ありません。
まず結論から申し上げます。

【ツノ材の保管方法】
朱肉を綺麗に落としてから新聞紙で包んでケースに入れて保管しておいてください。

ツノ材は木材と比べて非常に丈夫なんです。
なぜなら成分が人間の爪と同じタンパク質のため、朱肉の油の影響を受けないからです。

それでも柘植と同じように朱肉を拭き取る理由は、印面を綺麗な状態に保つため。
共用になっている朱肉って汚れている場合が多いので、そのまま放っておくと油の乾燥と共に汚れが乾いて付着しちゃうから。
これがなかなか取れないんですよ。
無理すると印面を痛めちゃいますしね。
そのためまずは朱肉の汚れは拭き取っておいてください。

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そしてツノ材の場合、もう1つ欠かせないポイントがあります。


それは新聞紙を巻いて保管すること。

爪=たんぱく質
動物素材(ウール・シルク・ダウン)=たんぱく質
ツノ=タンパク質

つまり洋服がまれに虫食いに遭ってしまうように、ツノ材も同じように虫食いの可能性があります。
それを避けるため保管の際には、洋服が虫食いに遭わない環境(防虫剤等)が必要になりますが、新聞紙を巻くことでも代用ができます。
新聞紙のインクに防虫効果があるそうなんです。

参考リンク:水牛材をお使いの皆様、保管の際にはたった1点だけご注意ください

 

チタン

チタンの種類は、革巻きやセル巻きなどがありますが、どれも同じと考えていただいて問題ありません。
まず結論から申し上げます。

【チタンの保管方法】
朱肉を綺麗に落としてからケースに入れて保管しておいてください。

チタンの保管方法に関しては、ほとんど気にしなくても大丈夫。
金属ですから他とは比べものにならないほどの丈夫さが最大の売りですから。

ただし放っておくとボディに汚れが目立ってくることがあります。
ざらつきのあるセンチュリーは、本体に残った手垢などが黒ずむ場合がありますが、歯ブラシで水洗いすれば落ちます。
鏡面のミラーは指紋が付くことがありますが、メガネ拭き等で拭けば落ちます。
レザーも剥がれや痛みなどが発生した場合は、メンテナンス可能です。

いずれにしても使った後に、朱肉と共に印章自体も綺麗に拭き取ってあげることで、そのような後の手間も防げます。
※朱肉が本体に付くのを防ぐため、くれぐれも朱肉を拭き取った紙で本体は拭かないようにしてくださいね。

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象牙

似たような種類で、マンモスや鯨などがありますが、どれも同じと考えていただいて問題ありません。
まず結論から申し上げます。

【象牙の保管方法】
朱肉を綺麗に落としてからケースに入れて保管しておいてください。

木材やツノ材を含む天然材の中では最も丈夫な象牙。
しかも使うほどに朱肉の油を吸い上げて、より写りがよくなっていく特性があります。
ただ一方で純白であること、さらには印材部分も色や油を吸い上げる効果があるため、一度着いた汚れは二度と落とすことはできません。
そのため汚れには特に注意してください。

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象牙と水牛で悩まれる方も多いですので、この機会に違いを知っておくと良いかもしれません。

参考リンク:意外と知らない水牛と象牙の大きな違い

 

最後に

一度作るとなかなか変更するのが大変な印章。
そして一度作っても、次使うまでに保管期間が長い実印。
次使う時ケースを開けて使えなくなっていないように、今回の保管方法をぜひ参考にしてみてください。

 

参考リンク:印鑑の材質の特徴と保管方法